日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年4月23日話し上手になるために意識すべきこととは?

 

★話を絞り込めていない


「結局、あなたは何が言いたいの?」
こんなことを言われた経験はどなたにもあるのではないでしょうか。日本話し方センターのベーシックコースを受講される方の多くが、こうした『言いたいことが伝わらない』という悩みを抱えています。言いたいことが伝わらない、よくわからない話になっている原因は色々あります。
・ダラダラ話していてまとまりがない
・話があちこちに飛んでしまう
・必要なことを飛ばして話している
・自分の考えを適切な言葉に言い表せていない など。
その一つに、『言いたいことを絞り込んでいない』ということがあります。自分でも言いたいことを明確に言葉でイメージできていないため、短くてわかりやすい話ができないのです。受講生と話をしていると、これが原因となっている人が少なくないように感じています。では、どのように絞り込めばいいのでしょうか。


★話す前にキーワードを作る


その解決策はキーワードを作ることです。自分が話したいことの主旨を頭の中で短い言葉にまとめておくと、わかりやすい話ができるようになります。
但し、キーワードというと「絆の強化」や「生産性向上」「責任と権限」というように、一つか二つの名詞を並べたものを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、そういうキーワードではほとんど効果はありません。ここでいうキーワードとは、主語と述語でできた短い文章のことです。
「既存先の営業に力を入れるべきだ」
「ネガティブな発言はやめよう」
「誰に相談すればいいか教えて欲しい」

 

★キーワードが大事な理由


では、なぜキーワードが大切なのでしょうか。それは、そもそも人は聞いた話を短い文章にして理解し、記憶しようとするからです。例えば、日常会話でもビジネス会話でも人の話を聞いている時に、
「ああ、あなたが言いたいことは、今度の同窓会で私に幹事をして欲しい、ということね」
「つまり、今のやり方では成果は出ない、ということかな」
というように、話している人が言いたいことをまとめることがあります。人間は長い文章は理解しにくいし覚えられません。だから、話を理解し記憶するためには短い文章が必要なのです。
しかし、上の例のように話を聞いている人に「つまり、~」と要約してもらうのは不誠実なことです。聞き手にその分余計な負担をかけてしまうからです。長い文章を聞きながら論旨をつかむのはかなりの能力を消費する作業ですのでストレスも感じることでしょう。それを聞き手に強いるような話は、わかりにくい、と評価されても仕方ありません。

なので、話す人が言いたいことを端的にまとめたキーワードを事前にまとめて話の中でそれを言うようにすれば、聞き手にはとてもわかりやすい話になるのです。
「この提案にはさらに調査すべきことが2つあります」
「A社は今後取引する上で資金繰りに懸念があります」
「この制度変更案では社員の納得が得られません」
聞き手はそのキーワードが頭に入っているので、安心して話を聞くことができます。

 

★実践することが大事


「なんだ、そんなことか」と思った人もいるかも知れません。しかし、私たちは日常、この話の主旨を短い言葉で伝えるということが驚くほどできていないのです。話し方はスキルですので、実際に行うことがとても重要なのです。こんな単純なことでもよほど意識しないと習慣になりませんので、ぜひ日々意識しながら実行いただきたいと思います。

 

★効果的な話し方を学びましょう!


日本話し方センターのベーシックコースでは、今回ご紹介したことも含めて、相手に伝わる話し方のポイントを話しの仕方、話の組み立て方、態度や表情などあらゆる面からご指導しています。その効果は多くの受講生が実感されています。ぜひ「受講者の声」をご確認ください!
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